どんな食品にも保存方法が適切でなければ、カビは発生します。

日本人に限らず今は世界中の多くの人に毎日食べられているお米にも、カビは発生します。

特に湿度が高い梅雨から夏場はカビが好む時期なので、保存方法に注意をしなければいけません。

今回はお米のカビにスポットを当てて原因や見分け方、そしてカビ発生を防ぐ方法をご紹介します。

お米にカビが生える原因とは!?

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お米にカビが発生する原因としてまずあげられるのが、「湿気」です。

お米は乾燥させすぎるとパサパサになり風味が落ちるので一定以上の水分量が必要で、出荷されるときのお米には15%程度の水分量が含まれています。

しかしお米は水分量が17パーセントを超えるとカビが発生しやすくなります。

たった2パーセント水分量が増えただけでカビが発生するので、買ってきたお米を湿度の高い場所にお米を保管するとすぐにカビが発生します。

そして高温多湿になる日本の夏は、お米に限らず家中のカビの繁殖力が一気に上がります。

カビの発生条件は温度・湿度・酸素・栄養で、これらが揃う夏のシーズンはお米のカビも一気に増えます。

その上虫の発生も増える季節なので、まとめて買うよりも少しずつ買った方が安全です。

お米のカビの見分け方は!?

夏の季節は、お米のカビに特に気を付けなければいけません。

こまめにカビの発生の有無を確認するために、カビの見分け方を覚えておきましょう。

お米のカビは見てすぐに気づきやすいタイプもありますが、確認しにくいタイプのカビもあります。

目で確認しにくいカビを気付かずに食べてしまわないように、見る事以外の方法も合わせて行います。

【お米のカビを見分ける方法】

  1. 見た目で確認する
  2. 臭いで確認する
  3. 手触りで確認する

カビが発生したお米を食べると危険なので、夏場は特にこまめに確認したほうが安全です。

見た目に変化が起こるカビでも生え始めは見てもわからない事がありますが、といでいる時にとぎ汁がにごるような変化が起こります。

そしてカビ臭さや手触りにサラサラ感が無くなるなどの見た目以外の変化も現れます。

目・手・鼻を使って、慎重に確認しましょう。

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お米にカビが生えた時の色や特徴は?

お米にカビが発生すると、見た目・臭い・手触りに変化が起こります。

お米のカビの詳しい特徴を、ここで紹介します。

【お米のカビの特徴】

お米にカビが発生すると、真っ白いお米の色が黒・灰色・茶色・緑色などに変化します。

見た目にはっきりした色の変化が現れなくても、といでいる時にとぎ汁が黒く濁る事があります。

とぎ汁の濁りはカビ発生の証拠です。

そしてお米のカビは見た目の変化が少ないタイプもあり、それは臭いで確認します。

お米の臭いがいつもの臭いと違っていたりカビ臭くなっていたら、カビが発生していると判断します。

臭いの変化に気づかずに炊いてしまっても、炊き上がったごはんからカビの臭いがするので気づく事ができます。

またお米のカビは、手触りでも確認します。

お米のカビが増えてくるとお米のいつものサラサラ感が少なくなり、水分を含んでしっとりします。

食べた場合の症状は!?

お米のカビの確認をしていなくて、間違ってカビが発生したお米を炊いて食べてしまった場合はどうしたらいいでしょう?

カビが生えたお米はとぎ汁も濁り、炊き上がったご飯の臭いもカビ臭くなります。

そして間違って食べるとパサパサして酸っぱい味がして、美味しくありません。

カビが生えたお米は食べると危険なので、気付いたら処分しなければいけません。

お米に発生するカビには「アフラトキシン」や「オクラトキシン」というカビ毒が含まれています。

アフラトキシンは非常に発がん性が強いタイプの物があり、オクラトキシンは肝毒と腎毒が含まれています。

このことから、カビが生えたお米を食べると危険な事がよくわかると思います。

しかしかりに間違って食べてしまったら、体の状態に異変が現れていないか慎重に確認します。

少量しか食べてなければ心配ないことが多いのですが、不安な時は病院へ行きましょう。

そしてたくさん食べてしまったら、すぐに病院へ行けるように準備をして下さい。

お米にカビが発生しないための対策法とは!?

お米に発生するカビには毒性があり、食べるとガンや肝・腎臓の病気を発生させる危険性があります。

お米にカビが発生していないか食べる前に確認することはとても大切な事ですが、カビが生えない環境を作る事も重要です。

【お米にカビを発生させない対策法】

① こまめに新しいお米を買う

日本の夏は高温多湿でお米のカビの発生率が急上昇するので、長期保存は慎重にしなければいけません。

この季節は大きな米袋いっぱいにお米を買わず、短期間で食べきれる少量のお米を購入します。

保存期間が短ければ、カビが発生する前に消費できます。

② 買ったお米を野菜室で保存する

高温多湿はお米のカビの好条件なので、冷暗所に保存するのが安全です。

お米の保存に適した温度は10℃程度なので、7~10℃の温度が保てる野菜室はお米の管理に適しています。

この温度で保管するとカビの発生の他に、鮮度が落ちる事も防げます。

野菜室では野菜の水分がお米に移るかもしれないので、密閉できる容器に移しかえる事をおすすめします。

③ 急激な温度変化を避ける

お米を低温の場所から高温の場所に移してしまうと、温度差が大きい程結露がはっせいしやすくなります。

結露の発生はカビの大きな原因になるので、低温保存したお米はそのまま低温で保存してください。

④ 濡れた手でお米をさわらない

お料理の途中であわただしくご飯を炊く準備をすると、無意識のうちにぬれた手をお米に入れているかもしれません。

お米に水を移すと水分量がふえるので、カビ発生の原因になります。

手や計量カップは、乾いているか確認してから使います。

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お米の保存期間の目安は!?

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お米は、長期間保存をしておけるものだとお思いかも知れません。

お米の袋には、賞味期限や消費期限の記載がありません。

賞味期限や消費期限は加工食品を販売するときに記載するのがルールなので、生鮮食品のお米には記載の義務がないのです。

しかし記載が無い食品は長期間保存が効くとは限らず、同じ生鮮食品の野菜や魚がすぐに傷むようにお米も同じように賞味期限は存在します。

【お米の保存期間の目安】

  • 春夏:精米年月日から約1ヶ月
  • 秋冬:精米年月日から約2ヶ月

お米の賞味期限は気候に左右されやすいので、温かい地域にお住まいの人はこれよりも短めに保存期間を設定しておくと良いでしょう。

まとめ

お米は保存方法を適切にしないと、すぐにカビが発生します。

そしてお米のカビには毒性があり、大量に食べるとがんや腎臓などの病気にかかる危険性があります。

お米にカビが発生していたら、もったいないと思わずに食べずに処分して下さい。

そして食べる前にカビが発生していないか、目・鼻・手を使って確認することも忘れないようにしましょう。

カビが発生しないようにするには保存期間の目安を知り、その期間に食べきれる量のお米だけを買うようにします。

そしてお米は冷蔵庫の野菜室など冷暗所で保管して、いつも美味しいご飯が食べられるようにしましょう。