秋のイベントの一つである栗拾い。
拾うのは楽しいですが、その後の処理や調理が中々大変です。
持ち帰った栗をそのままにしておくとカビが発生したり、虫が湧く原因となってしまいます。
今回は栗にカビが生える原因や防止策についてご紹介したいと思います。
目次
栗にカビが発生する原因とは!?
【虫や虫食い】
調理する前の生栗には虫がついていたり、虫に食べられた痕があったりします。
虫が食べた跡は雑菌がわきやすくなり生栗が傷み、そこからカビが生えてきやすくなります。
【湿気】
栗は湿気に弱いので、湿気の多い場所に保管をしておくと表面が柔らかくなってしまいカビの原因となってしまいます。
生栗だけでなく、茹でた栗も湿気には弱いので適切な保存方法を守りましょう。
栗のカビの見分け方について
【黒く変色】
栗に黒カビが生えた場合、外側や中身が黒く変色します。
皮の部分だけの変色であっても黒カビは根を張って内部まで侵入しています。
臭いをかいでみてツンとカビ臭いにおいがしたらお腹を壊さないためにも食べるのは避けましょう。
【白くふわふわしたものがついている】
栗を覆うように白いふわふわとしたものがついている場合は白カビです。
湿度が高い所に発生しやすく、茹でた栗にも発生します。
白カビは根を張らないので、皮の部分にだけついているのであれば食べるのは可能です。
白カビが生える=栗にとって良くない環境に置いてあったという事なので風味は落ちています。
無理に食べる必要はないでしょう。
【緑色に変色】
栗が緑色の場合はカビによる変色によるものと、熟していないものの2パターンがあります。
見た目と臭いで見分ける事ができます。
カビによる変色は表面が粉っぽい、異臭がする。
緑のカビは黒カビです。食中毒を起こす可能性が高いので絶対に食べてはいけません。
熟していない場合は表面がつるっとした緑色で無臭です。
熟していないものは固く青臭いですが食べても問題はありません。
栗にカビが生えない為の防止対策法とは?
栗を食べる虫がついているとカビが生える原因となります。
ダニなどの虫はカビだけでなくアレルギーも引き起こすので、生の栗は早めに茹でて殺菌をするか、防止対策をしましょう。
お店で購入した消毒済みの栗ならば冷蔵庫もしくは冷凍保存を行いましょう。
冷蔵庫に入れる場合は乾燥して干からびるのを防ぐために新聞紙に包んで、さらにビニールに入れて保存すると3か月ほどもちます。
冷凍保存する場合は、生栗をビニール袋に入れて冷凍庫のチルド室で保存をしましょう。
0度以下の寒い場所で保存することによって糖度が上がるという研究報告もあります。
使い切れない栗は冷凍保存がおすすめです。
むき栗にした状態で冷凍保存する場合は、砂糖水に浸し、サッと水を切った後ジップロックなどに入れて冷凍庫に保管をします。
砂糖水につけることで乾燥してパサパサになるのを防いでくれます。
食べる際は自然解凍やレンジで解凍した後、流水で砂糖を洗い流して食べましょう。
唐辛子の水に漬けて虫を出す
唐辛子には虫が嫌う香りがあるので、唐辛子を入れた水に浸す事で付着していた虫が離れていきます。
必要なもの…生栗、唐辛子2~3本、水、生栗を入れる容器(大き目のボウルや鍋など)
容器に水を入れ、唐辛子2~3本と生栗を投入します。
2時間以上浸した後、綺麗に洗い流します。
生栗の水気をキッチンペーパーなどでふき取り、新聞紙やざるなどにあげて半天日干しをします。
しっかりと乾いたらジップロックなど密閉できる袋に入れます。
しばらく使用する予定が無い場合はそのまま冷凍し、使用する時には凍ったまま茹でてください。
唐辛子の水に浸していても栗の風味は変わらないので安心してください。
天日干しの際は網付きのざるがあると便利です。
虫や鳥が寄ってくるのを防いでくれます。
栗以外にも芋やキノコなども干せるので家に1つあると便利です。
エタノールを掛ける
消毒漂エタノールをかけると表面に付着したカビ菌や雑菌、虫などを撃退できます。
必要なもの…スプレー式の容器、消毒用エタノール、生栗
乾燥が必要なので天気の良い日に行いましょう。
新聞紙やざるに生栗を広げます。
スプレー式の容器に消毒用エタノールを入れて生栗に満遍なく吹きかけていきます。
30分~1時間ほど天日干しをしたら袋に入れて冷蔵庫に保存します。
アルコール臭くなりますので必ず日光が当たる屋外で行い、しっかりと蒸発させて臭いを飛ばしましょう。
キッチンなど火器が近くにある場所では絶対に使用しないでください。
吊るせるタイプのネットがあると便利です。
吊るすタイプなので床が散らかりません。吊るしたまま吹きかけることも可能です。
栗を長持ちさせる保存方法とは?
【生栗の場合】
唐辛子の水に2時間ほど浸してよく乾かした後、新聞紙に包み、ジップロックなどの密閉できる袋に入れて冷蔵庫か冷凍庫で保存をしましょう。
冷蔵庫の場合2~3週間ほど。冷凍保存の場合2~半年ほどもちます。
【茹でた栗の場合】
まず栗を茹でる方法です。
生栗の皮を剥いて30分程水にさらし、アクを抜きます。
鍋に栗と水をひたひたになるほど入れ、沸騰させます。
竹串が通る程柔らかくなったらざるにあげ、水切りをします。
- 冷蔵庫で保存する場合…キッチンペーパーなどで余分な水気をふき取り、濡らしたキッチンペーパーで包んでタッパーなどに入れて保存します。
空気に触れると表面が黒く変色しますのでご注意ください。1週間ほどで使い切るようにしましょう。 - 冷凍保存する場合…砂糖水に浸してジップロックなどに入れて冷凍庫へ入れます。2か月~半年程もちます。頻繁に冷凍庫を開け閉めすると冷凍焼けができてしまいます。冷凍室が2つあるならばあまり開けない方に保管しましょう。
まとめ
【カビが発生する原因】
- 虫…生栗に付着した虫や虫食い痕から栗が傷み、カビが発生します。
- 湿気…栗は湿気に弱く、水分が多く付着したままにしておくと傷んでしまい、カビが発生しやすくなります。
【防止策】
- 唐辛子水…唐辛子を2~3本入れた水に2時間ほど生栗を浸し、乾燥させる。
- エタノール…消毒用エタノールを生栗に満遍なくふきかける。
- 長持ちする保存方法…唐辛子水に浸した後冷蔵か冷凍保存をする。剥き栗の状態でも可能です。
栗はしっかりと対策をしておけば長期保存が可能です。
秋に拾った栗をお正月の栗きんとんにして楽しむこともできます。
美味しい栗を長く楽しむためにも手間を惜しまないようにしましょう。