ジャムは砂糖を加えて加熱処理してあるから腐らないと安心して開封後もゆっくり使っていると、カビの発生に気づく事があります。
瓶の中にまだ大量にジャムが残っていたらもったいないのでカビだけ取り除いて食べたりするのですが、本当に大丈夫なのでしょうか。
できるだけカビが生えないように気を付けているのに大きい瓶のジャムを買うと、カビが発生しやすいという事はありませんか?
ここでジャムのカビの原因や発生したカビの処分の方法をご紹介します。
目次
ジャムにカビが生えてしまう原因とは!?
長期間保存ができる食品は便利なのですが、たまにカビの発生に悩まされる事があります。
それはカビが温度・湿度・栄養・酸素などの条件が揃うと発生しやすくなるからです。
カビは目に見えない状態で空気中に存在し、ジャムは蓋を開けた時にいつでもその空気に触れてしまいます。
そしてカビが混入して条件が揃った時に、表面にカビが発生します。
ジャムには大量の砂糖が使われていて安心なのですが、最近は甘さ控えめのジャムが好まれて多く市場に出回っています。
甘さを控えるとそれだけ糖度が低くなりますが、水分はたっぷり含まれています。
糖度が低くて湿度が高いジャムの瓶の中は、カビの発生に好条件の環境になります。
したがって使っている間に空気中のカビがどんどんジャムに混入し、カビが発生します。
ジャムのカビを防ぐ方法は!?
空気中に含まれるカビの混入が、使いかけのジャムにカビが発生する原因になります。
しかし大きな瓶入りのジャムを1回で使い切る事は困難ですし、開封してから空気に触れさせないように使い続ける事もできません。
ではジャムのカビを防ぐにはどうしらいいのでしょう?
ここでカビ発生を防ぐポイントを紹介します。
瓶の蓋をあけっぱなしにしない
朝食にトーストを食べる時に途中でジャムをつけたら、そのままジャムの蓋を食べ終わるまで開けっ放しにしていませんか?
蓋を開けたままにしている時間が長くなるほど、たくさんのカビがジャムの中に混入します。
開封後は早めに使う
ジャムは日持ちする食品なので大きいサイズの物を選んで使っている人は多いかもしれませんが、使い切るまでに時間がかかるとカビが発生しやすくなります。
賞味期限以内でもカビは発生するので、小さいサイズのジャムを買って早めに使い切るようにします。
清潔なスプーンを使う
トーストにジャムを塗ると、使ったスプーンにパンくずが付きます。
そのままそのスプーンを使ってジャムを何回も塗ると、ジャムにパンくずがたくさん入り込みます。
異物混入はカビの原因になるので、スプーンは毎回清潔なものを使います。
冷凍保存する
ジャムは冷凍しても、カチカチに固まらない事をご存知ですか?
冷凍庫で保存しても、毎回使う分だけ取り出す事ができます。
ジャムを使った後に冷蔵庫にしまうと温度変化が激しく結露が発生して、多湿になりカビが発生しやすくなります。
すぐに使い切れないジャムは、冷凍保存がおすすめです。
ジャムの賞味期限はどれくらい?
たくさん砂糖が使われているジャムは防腐しにくい食品ですが、賞味期限は設定されています。
ジャムの種類や使われている果物の種類によって少し異なりますが、開封前のジャムの賞味期限はおおよそ次のようになります。
- 瓶詰め(糖度55%以上):2年以内
- 瓶詰め(糖度55%未満):1年半以内
- 紙カップ入り:1年以内
- 小袋入り:半年程度
未開封の状態ではこのように長期間保存ができますが、開封後は冷蔵保存をしていても2週間以内に食べきった方が良いと言われています。
開封後は温度差による結露の発生でジャムが傷みやすく、水分が増えて糖度も下がっていきます。
そしてもしも未開封の状態で賞味期限が切れたジャムを冷蔵庫で発見しても、すぐに処分する必要はありません。
ジャムが食べられる状態で残っていたのか、開封して確認します。
表面にカビが生えておらず、かき混ぜても変色や異臭が確認されなければ使っても大丈夫です。
しかし賞味期限が切れているジャムは風味が落ちているのでそのままトーストなどに塗るよりも、肉料理などの調味料として使う事をおすすめします。
ジャムにカビが生えたら食べないで処分する!
気を付けていたつもりでも、気が付いたらジャムにカビが発生していたという事はあると思います。
昔は食品に発生したカビは安全と言っている人がいましたが、それは誤解です。
カビの種類は様々あって、発生するカビが1種類とは限りません。
中にはとても毒性が強く、口にすると体の健康状態を害するタイプのカビもあります。
またジャムにカビを発見したら、その部分だけ取り除けば大丈夫と言うのも間違いです。
見える種類のカビが発生しているという事は、他のカビも発生している可能性があります。
そして表面から見ただけではわからない内部にも、カビが発生している可能性があります。
したがって、ジャムにカビを発見したら食べずに速やかに処分します。
もし間違って食べジャムのカビを食べてしまった時、少量なら体に症状が現れることはほとんどありません。
しかし食べ続けると嘔吐や腹痛を起こす可能性があるので、その場合は速やかに医療機関で治療を受けて下さい。
カビが発生したジャムの処分の方法は、キッチンにそのまま流すとか燃やすごみに出す方法が考えられます。
しかしカビをそのまま処分する事に抵抗を感じる場合は、その瓶の中に塩素系の漂白剤を入れて蓋を閉めてしばらく放置します。
その後それをビニール袋に移しかえて口をしっかり閉じ、生ごみとして処分する方法があります。
こうしてカビを死滅させてから処分すると、カビの新たな空気中への飛散を防ぐ事ができます。
まとめ
ジャムのカビについて説明しました。
ジャムはカビが発生する栄養・湿度・温度・酸素の好条件が揃いやすく、開封後に長期間保存するとカビが発生します。
できるだけ早めに使い切れるサイズのジャムを購入し、使用中は蓋を開けっ放しにしないなどの対策が必要です。
そしてカビが発生したジャムは食べずに処分し、また新しいものを用意しましょう。