生姜は温度は15度、湿度90%の場所で保存するのが良いとされています。
しかしその環境はカビ菌が活動的になる環境でもあるんです。
冷え性の改善や抗菌など嬉しい効果が沢山ある生姜ですが、1度に使う量は少量なので丸ごと購入しても中々使い切れません。
保存していたらいつの間にかカビが生えていたなんて経験がある方も多いはずです。
今回は生姜を無駄なく使い切るために上手な保存方法をご紹介します。
目次
生姜にカビが生える原因とは!?
生姜に限らず野菜には水分が多く含まれています。
そして土や空気中には必ず微量のカビ菌が存在します。
カビ菌が生姜に付着することによってカビが繁殖してしまうのです。
カビ菌が好む温度は20度~30度。
なので生姜を常温でそのまま放置しているとすぐに傷みます。
冷蔵庫に入れておけばカビ菌の活動は鈍くなりますが、繁殖を停止させることはできません。
少量のカビならば消毒や加熱で死滅させることができるので食べても問題はありませんが、色や度合によっては危険を伴うものもあります。
生姜のカビの種類や見分け方について
白、黒、青、ピンクなどカビには様々な色があり、体に及ぼす害なども変わってきます。
カビ菌は密集度合や環境によって見た目が変化しますので、白に見えても実は黒カビだった、なんてことも。
生姜にカビが生えた場合は白カビ以外は口にしない方が無難です。
もちろん白カビであってもカビが生えた部分は除去し、中身の色や糸を引いていない事などを確認した上で使用しましょう。
白いカビ
自然素材にできやすい白カビ。
ホコリなどと一緒に空気中に漂っています。
生姜に生えた白いカビは、カビの部分を厚めに取り除けば食べる事が可能です。
カビの根が心配…という方もいるでしょうが、健康な方ならば加熱調理と胃酸で体に害を及ぼす前に殺菌されてしまいます。
ジメッとした場所を好むので風通しの良い涼しい場所に保存しておくと白カビが生えにくくなります。
青いカビ
食品に発生しやすい青カビ。お餅やミカン、食パンなどに生えたものを一度は見た事があるのではないでしょうか。
青カビには有害なものと無害なものがありますが、自然に食品に生えたものはほとんどが有害なものです。
口にすると食中毒になる可能性があるので食べるのは避けた方が無難です。
繁殖力が高いので、青カビを見つけたらすぐに除去しましょう。
他の食品にもうつってしまいます。
虫食い痕などから発生する事が多いので、皮を剥いて保存することで青カビが繁殖しにくくなります。
ピンク色のカビ
土に多く生息しているピンク色のカビ(赤カビ)
マイコトキシンという危険性の高い毒を持っているので、ピンク色のカビが生えた生姜は絶対に口にしてはいけません。
嘔吐や下痢などの食中毒症状、免疫機能の低下などの症状を引き起こす恐れがあります。
湿度が高い場所を好むので乾燥した場所に保存をしましょう。
生姜にカビを発生させない保存方法とは?
生姜をそのまま保存すると表面の雑菌や水分を餌にしてカビ菌が繁殖してしまいます。
【カビが発生しにくい保存方法】
数日~1週間程度で使い切るのならば濡らしたキッチンペーパーで巻いて新聞紙に包んで常温で保存しましょう。
長期間保存したい場合はひと手間かけておかなければなりません。
水につけておく、冷凍保存、焼酎に浸ける、乾燥保存の順に使用期限は長くなります。
切った生姜を保存する場合
切った生姜は、切り口に雑菌が付着してカビが発生しやすくなってしまいます。
水に浸してでカビを防ぎましょう。
干からびるのも防いでくれるので、新鮮な瑞々しさを保つ効果もあります。
まず生姜の皮を全て剥きます。
タッパーに水をひたひたに入れて、その中に皮をむいた生姜を入れます。
蓋をして完全に密閉した後冷蔵庫で保存します。
1か月を目安に使い切ってください。
ずっと同じ水を使うと傷んできますので、2~3日ごとに取り換えましょう。
冷凍保存する場合
冷凍保存するメリットは割って少量ずつ使用ができる事。
デメリットは体を温める効果が薄くなってしまうことです。
生姜の皮をむいてすりおろします。
フリーザーバッグに入れて薄く伸ばし、冷凍庫に入れて凍らせます。
固まった後は使いたい分だけ割って使用しましょう。(薄く伸ばすことで凍っていても割りやすくなります)
凍らせた場合も1か月を目安に使い切りましょう。
乾燥保存する場合
生姜の乾燥保存は使用期間が長期になること、カビにくくなる事、体を温める効果が倍増とたくさんのメリットがあります。
まず生姜の皮をむいて薄く切ります。(スライサーを使うと便利です)
ざるやネットに並べて数日間天日干しにします。
湿気が多い場所だとカビが生える原因になりますので、天気の良い乾燥した日に行いましょう。
カラカラになったらタッパーなど密閉できる容器に入れて、必要な分だけ取り出して使用します。
お菓子などについている乾燥材を入れるとより長持ちします。
常温で保存が可能です。
使用期限は保存状態にもよりますが数か月~半年と保存方法の中では最長です。
干しかごを使うと衛生的に保存ができます。
焼酎につけて保存する方法
焼酎につけても保存期間は長くなります。
タッパーに皮をむいた生姜を入れ、その上に焼酎を浸る位入れます。
焼酎はアルコール度数35以上の焼酎を使用しましょう。
蓋をして密閉状態にして冷蔵庫で保管します。
状態にもよりますが2~3か月~半年はもちます。
水と違って中の焼酎をかえる必要はありません。
アルコール成分が気になる場合は加熱をして飛ばしましょう。
まとめ
生姜にカビが生える主な原因は生姜の水分にカビ菌が付着して繁殖する為。
- 白カビ…ホコリなどと一緒にどこにでも漂っているカビ菌。少量ならば食べても無害です。
- 青カビ…食品に発生しやすいカビ菌。食中毒になる可能性があるので食べるのは避けましょう。
- ピンク色のカビ…土壌に多く生息しているカビ菌。食中毒を引き起こすので絶対に食べてはいけません。
【生姜をカビさせない保存方法】
- 皮を剥いて水に浸しておくと1か月ほど保存が可能。水は2~3日おきに変えましょう。
- 冷凍保存…すりおろした生姜をフリーザーバッグに入れて凍らせます。生姜の効果が若干落ちます。
- 乾燥保存…薄くスライスした生姜を数日間天日干しにします。半年以上保存することが可能です。
焼酎に浸ける…皮をむいた生姜をアルコール度数35以上の焼酎に浸しておきます。こちらも半年程保存が可能です。
チューブタイプのものもありますが、丸ごと購入した方が風味も栄養もコスパも良いです。
長期保存できる方法を取り常に新鮮な生姜を使用しましょう。